チャンピオン牛ってよく聞くけど結局どういう牛のこと？

「チャンピオン牛」という言葉を聞いたことがあるでしょうか？
おそらく多くの方が聞いたことがあっても、一体それがなんのチャンピオンでどういった牛なのかということまではご存知ないのではないでしょうか。

どうなったらチャンピオン牛になるのか

全国各地の食肉市場では、様々な頻度で「〇〇肉用牛枝肉共励会」「○◯肉牛共進会」などといった、牛肉の品評会に当たる大会が開催されています。
この大会において優勝（最優秀賞や名誉賞など呼び方は大会により様々）すると、その牛はチャンピオン牛と呼ばれるようになります。
つまり、チャンピオンとは言っても、年に一頭しかいないわけではなく、大会の数だけチャンピオン牛が存在するんですね。
ブランド牛によっても開催頻度はまちまちでして、しょっちゅう開催している神戸ビーフや、年１開催のためにお祭り騒ぎになる松阪牛や飛騨牛のようなブランドもあります。

チャンピオンの名にふさわしい全国肉用牛枝肉共励会の名誉賞

『いやいや、そんなにチャンピオン牛が存在するなら、ありがたみが半減するな…』
そんな風に感じたでしょうか。
確かに、小さな大会や開催頻度の多い大会ではチャンピオンと言われてもピンと来ませんよね。
そんな中、優勝すればこれぞチャンピオンと呼ぶにふさわしい大会があります。
それが「全国肉用牛枝肉共励会」です。
「全国肉用牛枝肉共励会」は年に１度開催される和牛の全国大会です。
各ブランド牛の大会が地方予選だとしたら、この大会でのチャンピオンはまさしくその年の日本一と言っても過言ではないでしょう。

チャンピオン牛は霜降り具合が半端じゃない

各品評会において、牛肉の良し悪しを判定する基準はA5などの格付を決める時の基準と同じものになります。その中で、最も重要と言っても過言ではないのが、霜降り度合いです。
霜降り度合いは12のランクに分けられていて、チャンピオン牛になる牛はこの最上位の12であることがほとんどです。
この霜降り具合とキメの細かさと言ったら半端じゃありません。
チャンピオン牛＝超霜降り肉
と思ってもらってまず間違いありません。
ただ脂が多いというわけではなく、そのキメの細かさや色味もピカイチです。

チャンピオン牛はとにかく高い

チャンピオン牛はずば抜けて高い値が付きます。
前年度の全国肉用牛枝肉共励会でのチャンピオン牛の購買金額は一頭1000万円を超えました！
過去には松阪肉牛枝肉共進会でなんと5000万円の値がついたこともあります！
このような高値の牛肉はステーキ1枚で原価にして10万円を超えることもあるそうで、どんなに高く販売しても大赤字になることがほとんどです。
それでも、チャンピオン牛の購入店となれば、PRになったり注目してもらうことができるので、セリではどんどん価格が跳ね上がり、ご祝儀的な値段になってしまいます。

チャンピオン牛に出会える機会は意外に多い

『チャンピオン牛なんてなかなかお目にかかれるものではない…』
そうお考えの方もいるかもしれませんが、最初にお話したとおり全国には多くの大会があり、その分だけチャンピオン牛も存在するので、意外と出会える場所はあるのです。
全国各地のブランド牛を提供している飲食店では、受賞牛を提供しているコースがあったりするので、調べてみて一度食べてみるのもいいかもしれませんね。

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