牛の胃の中に磁石が入っている理由とは??カウマグネットの役割
今回は、知ってびっくり、話のネタにもなる、とっておきの牛の雑学をお伝えしましょう。
牛の胃袋の中には磁石が入っている
家畜として飼われている牛の胃袋の中にはなんと磁石が入っているんです。
見間違いではありません。
そうです、磁石です。
生まれつき?いえいえそんなことはありません。
磁石は牛に飲み込ませているんですね。
しかもこの磁石にはちゃんと名前まであるんですよ。
その名もカウマグネット。
名前がそのまんますぎるので、とてもわかりやすいですね。
見た目はこのような見た目をしています。
画像がなかったので、グーグル検索からの拝借です。
大きさは8cm程度で、ちゃんと商品化までされているメジャーな品物なんです。
表面は牛にとって安全なようにコーティングされています。
これを飲ませているんですね。
ちょっと驚きじゃないですか?
このような磁石が牛の胃袋の中に入っているなんて…!
雑学好きには有名(?)な話らしいですが、この事実はあまり世間では知られていないようです。
では、一体なぜ牛に磁石を飲み込ませたりするのでしょうか?
牛に磁石を飲み込ませる理由
牛は本来牧草を食べて育つ動物です。
草ばかり食べていると栄養が偏ってきますよね。
そのため、牛にとって不足しがちなものがあります。
それが鉄分です。
牛は普段の食生活では鉄分が足りていないので、必然的に鉄分を求める習性が身につきました。
それが、キラキラと光るものを口にして飲み込んでしまうというものです。
実際に少し光沢のあるような石を食べたりして、鉄分を補給していたようです。
これは牛が生きていくための術だったので、大事な役割を担っていますし、何の問題もありません。
しかし、光っているものは何でも飲み込んでしまうクセがあるので、例えば鉄くぎや金属片などキラキラ光っているものなら尖っていても飲み込んでしまいます。
光っているものには鉄分が含まれていると、本能的に分かっているからなのでしょうね。
そうなんです。
これが牛にとっては危険なんですね。
牛の胃袋は収縮を繰り返すので、尖った釘や金属片が胃袋をかき回したり傷つけてしまうことになるんです。
ひどい場合には突き刺さって死に至ってしまうケースもあるんですね。
ですから、そうならないように、磁石を胃袋の中に入れておくことで、飲み込んでしまった釘や金属片を、磁石にくっつけておくことができます。
飲み込ませる時は特殊なパイプを使って飲み込ませます。
このように磁石を牛に飲ませておくのは、牛の安全を守るためだったのです。
本当は、釘や金属片などがないようにしておけばよいのですが、牧場内すべての金属を取り除いておくというのは現実的ではありませんし、非効率的なのでこの方法が一般的に取られているんです。
牛の健康を守る、強い味方。それがカウマグネットだったのですね。
飲み込ませた磁石はどのように取り出す?
磁石を飲み込ませてからしばらく時間が経つと、磁石にくっついたものが貯まってきます。
いくら引っ掻き回さなくなったとしても、この塊が大きくなってくるとやはり良くないですよね。
牛に磁石を飲み込ませたのは良いとして、その磁石はどのようにして取り出すのでしょうか。
実はこの磁石を取り出すためには、磁石を使います。
それも、飲み込ませたものよりもさらに強力な磁石をです。
強力な磁石を使って、飲み込ませた磁石をくっつけて取り出すんですね。
なんとも荒業って感じがするかと思いますが、原理は単純でわかりやすいですよね。
この磁石は定期的に取り出し、交換されています。
このようにカウマグネットは、牛の健康にとって重要なアイテムなのでした。
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