無角和種(むかくわしゅ)とは?その特徴は??超希少和牛です。
さて、和牛として最後にご紹介するのはこの無角和種(むかくわしゅ)でございます。
『えー無角って角がないのー??』
その通りでございます。
かつて人気を誇ったが、現在は衰退してしまった無角和種について見ていきましょう。
無角和種とは
無角和種がどのような品種なのでしょうか。
無角和種の立ち位置
肉用牛で4種ある和牛の品種のうちの一種。
和牛の中では飼育頭数が一番少なく、希少な品種です。
山口県萩市を中心として飼育が行われています。
無角和種は育ちが早く、肉の産出量が多かったため、昭和時代には畜産農家にとってもそこそこ人気のある品種でした。
しかし現在ではわずか200頭ほどしかいない、超希少品種となっています。
サシの入りで黒毛和種が勝ってしまうことと、安い外国牛肉が入ってきたことで、淘汰されてしまったのが現状なのです。
サシについてはこちらの記事で解説しています▽
この無角和種をなんとか残そうと、山口県が繁殖活動を促進しています。
無角和種の歴史
山口県阿武郡の在来和牛にアバンディーンアンガスとの交雑によって改良して誕生した品種です。
大正時代に黒毛和種とアバディーンアンガスから無角防長種(防長とは現在の山口県を指す言葉)ができましたが、これにさらにアンガス種で改良した牛が無角和種なのです。
1944年に正式に無角和種と命名されました。
かつては黒毛和種よりも高値で取引されていた時期もあり、人気の品種で1万頭近くいました。
消費者の霜降り志向により黒毛和種におされて激減、現在では希少品種となっています。
無角和種の特徴
見た目は黒毛和種にそっくりな無角和種です。
(出典:畜産ZOO鑑)
黒毛和種と同様、色は黒い牛で、鼻やヒヅメも黒です。
実際は黒毛和種よりも黒っぽく、ほぼ真っ黒です。
ただし、名前の通り、角がないというのが最大の特徴となっています。
体格は小さくメスの体高120cm体重450kgほど、オスの体高140cm体重800kgほどです。
産肉能力はトップクラスです。
歩留まりが良いので肉用牛として向いているのです。
歩留まりってなんぞやって方はこちらの記事をどうぞ▽
無角和種の肉質
肉質に関しては黒毛和種に次いで、良いとされています。
元が黒毛和種なので当然といえば当然でしょうか?
程よい霜降りが特徴で和牛独特の風味がある和牛です。
ただ、筋繊維が黒毛和種ほど細かくないので、まろやかさは黒毛和種に劣ってしまいます。
肉が柔らかく赤身が多いのでヘルシー志向の方に人気です。
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